【歴史好きにはおすすめ】幕末の動乱を外国人の視点から繊細なタッチで描く 梶村啓二 野いばら




2011年、第3回日経小説大賞受賞作。

読み始めてから、圧倒的な描写力に引き込まれます。

物語の始まりはオランダに出張している主人公。

ふとしたことからイギリスで「日本」を見つけます。

異郷の地で、確実に日本と違うけれども、日本の精神を想わせる庭。

百年以上前を生きたある英国軍人の手記を読むことになります。

その軍人はウィリアム・エヴァンズ。

生麦事件直後に幕府の軍事情報探索の命を受けて横浜に赴任します。

当時、日本では攘夷の嵐が吹き荒れています。

外国人や外国人に関わる日本人は殺されてゆく時代です。

ウィリアム・エヴァンズは寺に寄宿し、自分の仕事を果たすために日本語を習い始め、さりげなく当時外国人に売ることが禁止されていた日本の地図や武鑑を集めます。

日本語を教えてくれる幕府の外国方の武士の妹と国境や役目を超えた恋に落ちてしまう物語です。

一瞬の儚さのなかに垣間見られる美しさ。

外国人の目から見る「奇妙な日本」の描写が豊かに描かれています。

実はこの本を読むのは2回目です。

2回読んでもおすすめしたくなる本でした。

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